「先生、私は何のために生まれてきたのかわからない」

生、私は何のために生まれてきたのかわからない・・・と問われたことがあります。

健康に関する講義をさせて頂いた時のことです。講義の終了後におもむろに私に「相談があるのですが・・・」と話しかけてくれた聴講者さん(以下、Aさん)がいました。

何やら深刻な面持ちで「先生、私は何のために生まれてきたのかわからない」と口を開いたAさん。

何か事情があるのだろうとお話を伺うと、親子関係があまりよくないご様子で、「たびたび母親から心無い言葉を浴びせられる」とのことでした。

会場が撤収されるまで10分ほどの短い時間でしたが、Aさんのお話を傾聴させて頂き、「今日は時間が無いので大切なお話をきちんと伺えず申し訳ありません」と私はAさんにお詫びしつつ、「これは答えになるかわかりませんし、いささかオカルトな話になってしまいすみませんが・・・」と以下のようなお話をお伝えすることにしました。

これは私が以前に聞いた話なのですが、

人間は生まれてくる前はみんな神様の子供の天使なのだそうです

 

その天使たちはあらかじめ「自分がどんな人生を送るのか」というシナリオを自分で考え、

忘却のスープ(忘れ薬)を飲み干して生まれてくるのだそうです。

 

私自身も「何のために自分が生まれてきたのか」わかりません。

 

しかし、本当に自分でどのような人生を送るのかあらかじめ決めてきているのであれば、

その結論は自分が人生を全うした時にわかるのかもしれませんね。

また、今の私がわかることは、Aさんの心がとても傷ついていること、

そしてあなたが大変な親孝行をされているという事です。

 

幼いころに私も親から人格を否定されるようなことや

理不尽なことをされたことが度々あります。

まだ子供だった私にはその時のことがひどくショックで怖かったのですね。

 

ただ、この年になって「親というのはすべて最初の子育てをするときは”親の素人”なんだよなぁ。親も戸惑ったり不安だったりしたんだ」ということが理解できるようになりました。

 

十代の頃、心の底で親のことが許せない時期がありましたが、これまでの年月を通して私は親と和解できたと思います。

 

人が何か理不尽な行いをする時は、その人が何らかの形で弱っていたり、

行き詰って余裕がない時だと思います。

 

そういった「親の弱さ」「親の未熟さ」を耐えて受け止めてあげているAさんは、間違えなく大変な親孝行をされていると思います。

 

子供にとって一生消えない大きな願望があると私は考えています。

それは「親にとって自分は特別な存在でありたい」ということです。 

なので親御様からの心無い言葉にAさんが傷つくのも無理はないと思います。

 

また、もし時間を頂けるのであれば

そういったお話もきちんとお聞かせいただければと思います。

私がかけさせて頂いた言葉が本当によかったのか・・・それはわかりません。

こんな煙に巻くような話に「ありがとうございます」と言ってくださったAさん。その後お会いすることはできませんでしたが、どのような声掛けをさせて頂くべきであったか・・・。

それは未だ私の課題の一つです。