朝日新聞の記事「頭引っ張られ激痛・しびれ… 整体やカイロで重傷の例も」について考えてみた。

日新聞さんにて「頭引っ張られ激痛・しびれ… 整体やカイロで重傷の例も」との記事が掲載されていたので、私なりにちょっと考えてみました。

まず記事の概要についてですが以下のような内容でした↓

◆整体やリラクセーションマッサージ、カイロプラクティックなどの施術中のけがの被害が、約7年半で1483件報告されている(消費者庁のまとめ)。

◆国家資格がが必要な「あん摩マッサージ指圧」や「柔道整復」以外の民間資格が調査対象となった。

◆結果、トラブルが起こっていたのは整体が467件(31%)と最多。続いてリラクセーションマッサージが251件(17%)、カイロプラクティックが221件(15%)だった。

◆症状別では、「神経・脊髄(せきずい)の損傷」が290件(20%)、「擦過傷・挫傷・打撲傷」が229件(15%)、骨折が122件(8%)。

こうして記事の内容を拝見してみると実に多くの事故が発生していることが伝わってきます。神経損傷や脊髄損傷、骨折などかなりシリアスなケースもピックアップされていることに、この業界に身を置く者としてストレートに驚いたというか・・・怖いなぁ・・・と。私も施術の際には細心の注意は払うものの、身が引き締まる思いをいたしました次第です。

「施術に自信がねえのか!?」と突っ込まれてしまいそうですが、私見ながら「自分の技術に絶対の自信を持っている」というのも自意識としては何だかデンジャーな気がするんですよね・・・。ここら辺はカウンセラー時代の教育からくるトラウマ?みたいなものなのかもしれません(汗)

さて、話は戻りまして個人的に気になったのが、こういったニュースについて一般の消費者様がどのような反応を示すのかということです。幸いにも上記の記事はネットの某SNSにて拝見したために、記事に対する視聴者さんのコメント(感想)がつくようになっているのですね。

そこでそのコメントを統計学的に分析してみることにしました★

エクセルでユーザーのコメントを分析してみた。

データを分析する上でまずしなければならないのが【データの分類】【集計】の2点です。今回は便宜的に以下のような分類としてみました。

【ニュースに対するユーザーのリアクション】

(民間資格の整体やカイロを)

①信用できる

②信用できない

③施術者による

④判断できない(よくわからない)

【何がユーザーの判断に影響を与えたか】

①実際に自身や知人、家族が整体やカイロに行ったことがある(具体的な実体験アリ)

②整体やカイロに行ったことがない(実体験なし。イメージのみ)

③接骨院の先生にアドバイスされた(接骨院に言われた)

④医師にアドバイスされた(医師に言われた)

⑤友人にアドバイスされた(友人に言われた)

ちなみに私がデータ収集した際のコメントの総数は【207件】。街角のインタビューに比べればまぁまぁ数が揃ったほうではないでしょうか!?

気になる結果はいかに!?

まず全体のデータとしては以下の円グラフのようになりました↓

こうしてまとめてみると【信用できない】と判断される方が非常に多いことがわかりますね。

しかし・・・。

ユーザー別にみるデータの性質について

それではここからは【何がユーザーの判断に影響を与えたか】というユーザーの性質別にデータを見ていきましょう。

まずは実際に自身や知人、家族が整体やカイロに行ったことがある(具体的な実体験アリ)】な方のデータからです↓

実際に整体やカイロプラクティックへ行ったことがある方々についてはこのようなデータとなりました。記事に寄せられていたコメントの内容としては以下のような感じです。

●肩が痛くて整体1ヶ月通ったら通う前より悪化してかなり焦った事があった。

●整体師も医者もピンキリだよ、当たり外れは必ずある。 

●医者でも治せ無い身体の痛みを治してくれたのは無資格の整体師だった。

このデータから考えられること

〇いずれにせよ当事者の実体験が根拠に意見が述べられていること。

〇【信用できない】という割合がやや優位ながら、全体のパーセンテージから鑑みておおよそ半数は【信用できる・施術者によっては信用できる】という意見を持っていること。

〇ユーザーのリアクションが他のデータと比べて偏りが少なく分布していること。

実体験なし。イメージのみ

お次は【整体やカイロに行ったことがない(実体験なし。イメージのみ)】の方々のデータを円グラフにまとめたものです↓

個人的に興味深かったのがこのデータ。【信用できない】とする方が実に72%という高率を占めますが、このような判断をされた方々がご自身(あるいは友人や家族)に具体的に何かがあったのかというとそうではないんですよね。

経験に裏付けられた判断というより、ニュース記事をみて直観的に判断された感じなのでしょうか。記事に寄せられていたコメントの内容としては以下のような感じです。

●肩凝りが酷いから整体へ行こうと思ってたけど、怖いからやめた。

●個人的には『整形外科』以外の選択肢はありません。

●個人的には歯医者でさえ信用しません。

このデータから考えられること

〇回答者の実体験に裏付けられた意見ではないこと。

〇【信用できない】とする回答が圧倒的大多数であること。

〇【信用できる】とした回答者が一人もいなかったこと。

〇中立意見(判断できない、施術者によるのでは?)が全体の3分の1程度にとどまったこと

病院や接骨院の先生に言われて信用できなくなった

ごく少数ですが、病院や接骨院で【民間資格は信用できないから行かないほうがいい】と警鐘を鳴らされたユーザーさんもいました。

データの母集団が少なすぎるのでグラフにまとめる価値がありませんが念のため・・・。

ニュース自体が信用できないとする声も

207人中33人は【ニュース自体が信用できない】という旨のコメントを残されていました。記事に寄せられていたコメントの内容としては以下のような感じです。

●これが病院だと何件ある?そこが抜けてるから比較もできない。

●激痛を与える「治療」をテレビが面白がって垂れ流していた。

●かといって整形外科行った所で湿布出して終わりで何にもしてくれないじゃないか。

●「あん摩マッサージ指圧」や「柔道整復」の事故件数が書いてないので、情報としての価値がない。

●医療事故の件数は倍以上あるけど・・・

●有資格者達が1時間3千円マッサージに客を取られまくって頭脳戦を繰り広げ出したか?

このデータから考えられること

〇国家資格・民間資格に関係なく「事故は起きているだろう」と考える消費者が一定数いる

〇「何か狙いがあるのでは?」と配信される情報への不信感をあらわにする消費者が一定数いる

〇配信された情報を鵜吞みせず、多面的なデータの比較検討と分析の要請など”より正確な情報”を求めている消費者が一定数いる。

最 後 に

この手のニュースって業界に身を置くものとしては非常に気になるのが正直なところです。

あらゆる業界に言えることなのだと思いますが、ほんの一部でしかない不祥事があたかも全体の不祥事であるかのように曲解された形で報道・流布されてしまうと業界全体の誤解やイメージダウンにつながりますしね・・・。

かたや、これまであまり話題になっていなかったことについて急に取り上げ始める動きがあると、つい「この情報を発信することで消費者を誘導し、得するのは一体誰か・・???」と勘ぐっちゃうんですよね・・・。例えば昭和の頃は全然話題にもならなかったメタボリックシンドロームとか。

それらは無論、警鐘を鳴らす意味で有益な情報にもなりえるでしょう。しかしながら、情報発信者側の都合の良い方向や思考に誘導されかねない可能性についてもある程度は覚悟しなくてはならないと思うのです。

そんな時代にあって大切なのは・・・

〇地に足が付いた実体験・経験則

〇与えられる情報を鵜吞みにせず選別する能力(自己判断力)

〇正しい情報を探すリサーチ力

〇情報の分析力

なのかもしれません。

さてさて、信じるか信じないかはあなた次第・・・???